信州のりんごの産直　　　信州北信濃　　坂爪農園　長男の独り言

櫻の花も一昨日の雨が「花散らしの雨」となり
昨日も随分と散ってしましました。
そして北信濃では桜の次に咲く花、「桃の花」が咲き始め
「花のリレー」が始まりました。
この後、梨の花、リンゴの花、菜の花とリレーが続きます。

農家では、果物の花が咲くと一気に忙しくなり
特に梨やリンゴは結実のため授粉作業に追われます。
その際に強力な助っ人「マメコバチ」の存在は欠かせません。

リンゴや梨･桃の花から花を廻り
めしべに花粉を付けてくれるマメコバチたちは
この時期の果樹農家にとて、
非常にありがたい存在でもありますから
そこで「巣」のお手入れをしてあげます。

彼らの棲家は、ヨシの筒の中。
ヨシの筒の中で、卵が孵り
暖かくなると成虫となって出て来て、
リンゴや梨の花を飛び回ります。

飛び回ることで
「授粉作業」をしてくれるわけですが
そのついでの授粉作業のかたわら
マメコバチ本来の仕事でもあるくだものの「花粉のお団子」を
ヨシの筒に持ち帰ります。

その葦の筒に詰め込んだ花粉のお団子が、
翌年卵から孵った際の
マメコバチたちの当座の餌となります。

持ちつ持たれつ・・・・
果樹農家とマメコバチは
いわゆる「共生関係」にあるわけです。

昨今、獣害がひどくて
日本ジカが物すごく繁殖し、人間とシカの共生関係が崩れ、
「山」が荒れて危機的状況にあると言われています。

マメコバチとの関係も
ハチに有害な農薬を使用しないとか
マメコバチの天敵「コナダニ」を防ぐため
「巣」の手入れをマメにしてあげるとか
大変ではありますが、お互い様です。

授粉作業のお手伝いをしてもらっているのですから
共生関係のための人間の出来うる仕事は
ドンドンしたいものです。

今年も、
新しいヨシの筒の「巣」を
たくさん作ってあげました。

多いに飛び回り
新しい巣に卵を産み
活躍してくれることを期待したいと思います。




マメコバチの巣のハウス




ヨシの筒の中に卵を産みつけます。
卵が孵り、繭の中でさなぎとなって越冬。

花が咲く頃、その蛹が成虫となります。



かなり梨の花らしくなってきました。
マメコバチの活躍ももう直ぐです。


















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