「火」を防ぐ信仰・・・火防大日如来ご開扉
過日もご案内しましたが
4月22日豊野町浅野の宝蔵院で
「火防大日如来」のご開扉が行われました。
宝蔵院は、曹洞宗のお寺でありますが
「火防」に関しては
北信地域一帯から、お参りにお札を授かりに
人々が見えます。
また、宝蔵院には
「火」とは逆の「水」に関しても
旱魃のときには、降雨を祈願すると
雨を降らしてくれる「牛石」と呼ばれる「神石」も
あるそうです。
今でこそ、農家が少なくはなりましたが
その昔は、大半が農家。
農家にとって、夏の降雨は死活問題となります。
豊野町は、鳥居川が東部に流れ
そこから水を引く「用水」や「堰」が多数あり
比較的、水に関しては恵まれてはいますが
旱魃のときは、その鳥居川の水量も減り
江戸時代には、鳥居川から堰に水を引く際に
水量に関して、各村で揉めた形跡が伺えます。
水に関しては、宝蔵院の「牛石」と並び
北信地域では、
戸隠神社のお種池の「種水」の信仰も有名です。
戸隠神社の「種水」に関しては
後日に譲りますが
「火」や「水」に関して遠い昔から、
人々は、厚く感謝し畏敬の念を持っていたことが伺えます。
今でこそ、消防車が来て至急消火作業をしますし
果樹の冠水も天水任せではなく
スプリンクラーや機械を使って水を汲み上げ行います。
しかしながら、昔々は、消火作業も冠水作業もままならず
事前に災害が起きぬよう十分に注意すると同時に
神に願うしかなかったのが実情でしょう。
それだけ火防や水防に対する「信仰」も
今以上であったと思います。
今回の東日本大震災に関しては
当地では、東北地域のようなライフラインの遮断はありませんでしたが
あらためて、「火」や「水」に関して
普段当たり前のように思ってはいますが
無ければ大変なことになる必需なものだと痛感いたしました。
往時の人々の水や火に関する「願い」が
どれだけ大切であったか良く分かります。
かつてと比べると
かなり動員の数こそ減ったようではありますが
こうした「地域の文化」は、いつまでも続いて欲しいと願います。
なお、宝蔵院の火防信仰に関しては
お隣小布施町の「日本の明かり博物館」から
出版された「燈火・民俗見聞」に詳しく書かれています。
いずれも故人となられてしましましたが
山崎ます美さんと金箱正美さんの
お二人の学芸員さんが
北信地域一帯の「火」や「明かり」に関して
フィールドワークが多く詳しく調べておられ
民俗学的・文化人類学的に
非常に面白い書物となっています。
ぜひ、ご一読をお勧めいたします。
4月22日、豊野町浅野の宝蔵院にて開催された
火防大日如来のご開扉
町域から北信地域一帯から
「火」に感謝し畏敬の念を持って
「火防」の祈願
各地から集まった方々に
お茶を飲んでいただき
北信の春の名物「菜の花の辛し和え」を
召し上がっていただくのが
恒例となっているようです。
当日参拝に訪れた信者には
「火防のお札」が配られ
今年一年間「火」に関して
無事なことを祈ります。
寺院下の空き地では
恒例の苗市が開催されました。
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