隣町の小布施のことを書きましたら、
メッセージをいただき「日本の明かり博物館」の
初代館長を勤められた金箱正美さんの訃報をしりました。
一昨日お亡くなりになられたそうです。
高校時代に日本史を学ばず、都内での学生時代にも、
ヨーロッパの近現代史を修めていたぼくにとって
日本の田舎のこと特に、地方の農業の歴史だとか
昔の人々の「生活の営み」には、お恥ずかしい話ですが
まったく興味がありませんでした。
きっかけは、もうお亡くなりになってしまいましたが
網野善彦さんの著書を田舎にユーターンする3年ほど前に
読んだことです。
以来、大きな時代の営みには、関わりのない「庶民の歴史」
こそが歴史の積み重ねであり、庶民の歴史こそが
現代の我々の年取りやお正月などの「作法」に
繋がっているのだと考えるとい興味が尽きません。
長くなりましたが、そんな庶民の歴史生活の営みを
時代を追って楽しめるのが、「日本の明かり博物館」です。
亡くなった金箱正美さんは、そこの初代の館長として
同じく若くしてお亡くなりになった山崎ます美さんと
北信濃の明かりの歴史だけでなく、北信濃の民俗も
丹念に調べ、伝えてくれました。
僕は残念ながら、金箱さんとも山崎さんともお会いできずに
お二人の著書のみでしか、実績をうかがいしれませんが
「日本の明かり博物館」には、お二人が研究された
北信濃の明かりを中心とする庶民の営みが、
細かに展示されています。
本体は、栗菓子の竹風堂さんが経営されているようですが
私立の博物館として、また金箱・山崎の博学な重鎮を据えての
博物館経営には、営利を追わず、あくまで北信濃の民俗を
知って欲しい、共に残して欲しいという熱意が伝わります。
一時期の流行った「メセナ活動」は最近の景気後退で
後に戻るのではないか心配です。
何しろ、本来自治体が担うべき文化だとか、教育だとかに
競争原理を導入してしまっているのですから。
本来、教育だとか文化には、そろばん勘定はあわないはずです。
営利を追求する民間企業が、教育や文化をソロバンのものさしで
図るならいざ知らず、自治体が、ソロバンを持ち出すのは
いかがなものでしょう。
厳しい時代にはなりましたが、
小さな博物館がいつまでも続き、庶民の生活の歴史が
学べる・伝えられる そんな時代ことが、
美しい21世紀のあり方ではないかと思うのですが。
日本の明かり博物館。
竹風堂の本店裏の駐車場の隣です。
豊野町では、町内の宝蔵院の「火防大日如来」のお札をはり
火の神をまつっている。
これが市内に行くと権堂の秋葉神社であり、
秋葉社は長野市内にも多数ある。
生活に切っても切れない、火の信仰は今の世にも見られる
そういった火と庶民の営みが、日本の明かり博物館には
紹介されている。
右上が、山崎ます美さんの著書「燈火・民俗見聞」
長野市善光寺門前西沢書店で購入可能。
右下金箱正美さん著書エッセー「燈火遊楽」
日本の明かり博物館で購入可能。
左は博物館蔵の目録。
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